おしゃれSHOP Blog
2022/08/20 11:40
私は図書館の除籍本をもらってくるのが好きなのですが、先日もらってきたこの本がとても良かったです!マーケティングの本です。

女性・主婦・生活者目線でのマーケティングの第一人者である株式会社ハー・ストーリィの日野佳恵子さんの著書です。
かなり感銘を受けました。特に女性特有の消費行動についてこんなに詳細に分析された文をはじめて読みました。
2009年とかなり前の本でまだコロナどころか3.11も来ていませんが、もう朝活ブームを予言していたりとさすがの先見の明でした。
この本はデータを用いて解析した結果、
「男性は目的買い、女性は表現買い」
と消費行動に性差があるのを解き明かしています。男性は目的があってそれに添って買い物するのに対して、女性は自己表現・自己実現として買い物する。いわれてみればこれは女性なら誰もが頷けると思います。
こんなにかわいくてお買い得なもの見つけちゃった!◯◯円には見えないよね!と買い物して、友達同士やSNSで話のネタにして、センスあるね、買い物上手って思ってもらう、という一連のドラマを主役として演じるのが女性の買い物なんですよね。
私はこういうものが好きで、こういうのを普段買う人なんですっていう内輪での自己アピールやキャラ付けともいえるかもしれませんね。
私はサムスンのパカパカ2つ折りできるスマホ使ってるんですが、持ち運びに便利そうっていうのと別に、変わってるからこれ人との話のネタになりそう~っていうのが購入の決め手でしたわら 実際会う人全員にめちゃくちゃ擦られてるしスモールトークのネタなりまくってます。
あとですね、長年サブカル、オタク、アート業界見てきましたがその中では必ず「クリエイターではない、買うだけの人間は格下」的な本音を隠さなかったり口にする変な人が少なからずいたのですが考えてみればそんな人は全員男性だったと思いますし、私自身も一度もそういう人の心理が理解できたことがありませんでした。考えてみれば当たり前ですよね。女性はみんな買い物によって自己表現していて、その気になれば100均でだって「とても100円に見えないかわいくてコスパ良い」ものを見つけ出してオンステージしてるんですから。笑
顧客満足から顧客成功へ、というキャッチフレーズも確かに頷けます。商品によってただ満足させるだけでなく、商品によって顧客の人生をいかに(ささやかでも)成功させるか。確かに客視点で考えてもそれに焦点にあてていると思われるPRは世にたくさんあり印象にも残ってます。私はジャパネットのラジオショッピングを聞くのが好きですが、読み聞かせをやってくれるプラネタリウムのおもちゃが商材だったとき、「じいじ、ばあばの株、爆上がり!」というフレーズが印象的でした。ただ商品のスペックを羅列するのではなくこれを手にしたとき具体的に顧客の人生がどう好転するのか? をイメージさせることにフォーカスして考えられたフレーズですよね。「お孫さんへのプレゼントにオススメ」とただいうより訴求力すごいですよね、さすがジャパネットです。
この著者自身はマーケティングによって地域貢献、社会問題を解決したい、世の中を良くしたいという崇高な目的をお持ちの人格者なのだろうということは感じました。同時にマーケティングの怖さも感じました。我々は商品そのものより「これを買えば私の人生はうまくいくようになる」という幻想を買わされているということでもあるのでしょう。
私は昔ちょっと精神疾患を持ってたことありまして、カード買いで買い物依存症のようになってたのですが、やっぱりそのときも、これさえ買えば私の人生は…という幻想にすがっていたような気がします。
なんか長文になってしまいましたが、本題にもどりますと、
こういうビジネス書を手に取ることも、(ふざけ散らかしたネット限定ショップとはいえ)お店をやってなかったら無かったんじゃないかなって思ったんで。それが仕入れの副効能③でした。
無理矢理ですかね?でもビジネス書もおもしろいなって思ったんで経営に関する本とかどんどん読みたいなぁ~!ブックオフ生きたいな✨オススメ教えてね、
でゃ~!おっととっと~ぶつかっちゃうよ